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短角牛は赤身肉が魅力でおすすめ!赤べことも呼ばれる盛岡での食レポ

岩手県といえば、全国的にも有名な「前沢牛」が思い浮かびます。

しかし、岩手県には黒毛和種以外の「短角牛」の故郷でもあります。

そして岩手といえば、焼肉レストランも多く、焼肉と冷麵がワンセットのように多くのレストランがあります。

先日、岩手県の盛岡でこの「短角牛」を食べる機会がありました。

今回は、なかなか食べる機会のない「短角牛」のついての体験レポートです。

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短角牛は赤身肉が魅力でおすすめ!

なかなか食べる機会のなかった短角牛を食べに岩手県盛岡のレストランへ向かいます。

食したのは短角牛の中でも赤身肉がおいしい部位といわれる「ハバキ」です。

焼き方は「レア」で、見た目にも脂身の少ないながわかり赤身が際立っています。

満を持して頂くとあっさりしたうま味と香ばしさが口全体に広がり、歯応えがしっかりしています。

黒毛和種のようなとろけるような柔らかさとはまったく違う、噛めば噛むほど味わい深さが増していくというか肉を食べているという感覚があります。

このように黒毛和種とは食感は対照的ともいえますが、個人的にはこの食感とあっさりした味が気に入り、牛肉に対する認識が変わりました。

それもそのはずで、肉のうま味成分は赤身(筋肉)のタンパク質に含まれるアミノ酸で、霜降り肉は4割以上が脂で、短角牛はわずかに1割程度という少なさです。

これは、おいしいのも納得です。

赤べことも呼ばれる短角牛とは?

東北地方でお土産屋さんに立ち寄ると「赤べこ」の人形をよく目にします。

短角牛とは、この赤牛(赤べこ)を交雑・改良して、1957年(昭和32年)に肉専用種として登録された牛です。

芸術品のようにサシ(脂肪)を入れて仕上げる黒毛和種に対して、短角牛は北国原産の牛を北国独特の飼い方で育て、しっかりした赤身肉に仕上げます。

生産量が極めて少なく、岩手県の飼育頭数は約4千頭、全国でも約7千頭で、和牛全体の1%に満たない少なさです。

評価も高くても生産量は簡単には増やせず、「幻の赤身肉」と言われています。

黒毛和種と短角牛の違いは、こちらをご参照下さい。
⇒ 和牛の種類の違いと意味は?国産牛とは似ているようでも違う?

短角牛の飼育法

短角牛の飼育法は「夏山冬里方式」と呼ばれます。

遅い春が来て雪が解けた5月「山上げ」が始まり、母牛・子牛ともに広大な放牧地に放されます。

牛たちは昼も夜も山で過ごし、草を食べ乳を飲み、時にはミネラル豊富な土も食べます。

雌牛30~50頭に1頭の割合で雄牛も放たれ、雌牛は自然の中で次の子牛を身ごもります。

やがて秋風が吹く10月になるとようやく牛たちは里の牛舎に戻ってきます。

人工授精・牛舎での人工飼育が基本の黒毛和牛に対して、牛が本来持っている生命力とその土地の風土を生かした自然放牧が短角牛の飼育法といえます。

短角牛の現実と課題

黒毛和種はもちろん文句なしにおいしいのですが、他の種類が1%ほどしか飼育されていない現実にも驚かされます。

格付けでいい評価を得るには黒毛和種が最も適しているため、どんどん黒毛和種が増えていったというわけです。

牛肉の格付けの詳細は、こちらをご参照下さい。
⇒ 牛肉の格付けの意味とは?等級や和牛の価値は霜降り次第で決まる?

サシの入りが重視される日本の牛肉の格付け基準では短角牛は高評価を得にくく、同じ赤身のアメリカやオーストラリア産と価格面で競合してしまうため農家の経営を考えると厳しい状況なのです。

岩手県には前沢牛など評価の高い黒毛和牛も多く、短角牛から黒毛和牛への転換を考える農家もあると聞きます。

すべては経済原理によって決まっています。

短角牛のお膝元の岩手においても短角牛を食べられるレストランはそう多くありません。

短角牛は赤身肉が魅力~まとめ

今回は、なかなか食べる機会のない「短角牛」のついての体験レポートでした。

恥ずかしい話ですが、これまで牛肉といえば黒毛和種が世界一おいしいと思い込んでいましたが、噛めば噛むほどに味わい深い短角牛の赤身肉にすっかり認識が変わりました。

本当に素晴らしい「短角牛」体験でした。

きっと知らないだけで海外の牛肉にもおいしい牛肉があるんだろうな、とも思うようになり、さらに興味も広がりました。

筆者のように考えている方は、ぜひ一度どこかで「短角牛」を試してみて下さい。

きっと新たな発見があると思いますよ。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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