焼肉は大きく正肉とホルモンに分けられますが、昨今では人気の高いホルモンがかつては捨てられていたというのも意外な話です。
そして、同じホルモンにも男性ホルモンや副腎皮質ホルモンなど焼肉以外にもホルモンと呼ばれるものがあるのはご存知のことかと思います。
意味はまるで違いますが、焼肉以外にもホルモンとは何か関係があるのでしょうか?
そして焼肉のホルモンの名前の由来・別名は、どこからきたものなのでしょうか?
今回は、焼肉のホルモンの名前の由来・別名と部位はどこまでで歴史はどうなっているのかを見ていきたいと思います。
焼肉のホルモンの名前の由来
ホルモンという物質は人間にとって必要な分泌物で、人間の生命維持にとって重要な役割を果たしています。
これと焼肉のホルモンには、名前の由来において何か関係があるのでしょうか。
焼肉のホルモンも食べるとパワーがつくように思いますし、ともに活力を与えてくれます。
焼肉のホルモンの名前の由来は諸説ありますが、ここでは2つの説を紹介したいと思います。
焼肉のホルモンの名前の由来①~関西弁由来説
ホルモンは今でこそ人気の焼肉メニューですが、以前は食べずに捨てられていました。
しかし、それではもったいないということで大阪の洋食レストラン「北極星」の経営者である北橋茂男さんがホルモン料理を始めて商標登録されたといわれています。
1940年に、英語の「hormone」からホルモン焼きと命名しました。
関西弁で「捨てるもの」を「ほおる物」といいますが、これが、「ほおるもん」→「ホルモン」になったという説です。
焼肉のホルモンの名前の由来②~ギリシャ語由来説
もうひとつの説が、「刺激する」「呼び覚ます」を意味する「ホルマオ」というギリシャ語由来説です。
その後、20世紀初めころにイギリスの生理学者「べーリス」と「スターリン」によって、「ホルモン」と呼ばれるようになりました。
ホルモンは焼肉においては料理として扱われますが、当時は料理としてというよりは生理的に分泌される物質としてのホルモンという意味合いが強かったのではないかと思われます。
焼肉のホルモンの別名
また、焼肉のホルモンは、別名「もつ」と呼ばれることも多いですね。
これは、臓物(ぞうもつ)の「もつ」に由来しています。
「もつ」という別名は関東で用いられることが多く、「もつ鍋」「もつ焼き」と呼んだりしています。
これに対して、関西では「ホルモン鍋」「ホルモン焼き」と関西弁通り(?)、ホルモンという名称を使った呼び方をしています。
焼肉のホルモンの部位
焼肉のホルモンとは、牛や豚、鶏などの内臓肉(もつ)を焼いた料理のことをいいます。
しかし、ひとことでホルモンとはいっても焼肉の場合、大変多くの部位に分かれます。
狭義では小腸や大腸を指すことが多いですが、広い意味では心臓、腎臓、肝臓、子宮、肺、胃、腸など正肉で使われないで捨てられていた部位のかなりの部分が含まれます。
また、ホルモン自体も関東と関西で呼び方が異なるように、焼肉のホルモンの部位ごとに地域などが違うとさまざまな別名があります。
焼肉のホルモンの歴史
日本では古くは7世紀に内臓を食べる料理が確認されており、万葉集にも記されています。
肝臓や胃袋を塩辛などで食べていました。
その後、戦時中の食糧難の時代に牛の心臓を煮込んだ料理や鶏の内臓が食べられましたが、戦後は見た目や匂いなどから好みが分かれて見かける機会が少なくなりました。
そして、近年のホルモンブームが起こり急速に広がりましたが、2000年代初めのBSE問題により(特に牛ホルモン)は勢いが止まりました。
豚肉においても加熱不足から肝炎を発症したり、ホルモンの焼き過ぎから火事が発生したりと健康への問題や事故が度々発生しています。
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焼肉のホルモンの名前の由来~まとめ
今回は、焼肉のホルモンの名前の由来・別名と部位はどこまでで歴史はどうなっているのかを見てきました。
焼肉のホルモンの名前の由来には、関西弁由来説とギリシャ語由来説があり、別名「もつ」とも呼ばれますが、これは臓物(ぞうもつ)の「もつ」に由来します。
焼肉のホルモンの部位は、心臓、腎臓、肝臓、子宮、肺、胃、腸など正肉で使われない部位のかなりの部分といえます。
また歴史的にはこれほど食べられるようになったのは近年のホルモンブームがきっかけですが、その歴史は古く万葉集にもホルモンを食べていたことが記されています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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